Hotori Title 2

Vol. 54

98.09.25 (Fri.)



秋の長雨な日々
台風が過ぎ去った後も天気の悪い日々が続いています
 私が琵琶湖博物館へ行く時はいつも、駐車場のある湖岸方面からの遊歩道を上がってくるのではなく、琵琶湖博物館前のバス停のあるところから行くのだが、今朝はその琵琶湖博物館の敷地に入ったところに一本の樹が倒れていた。根っこを付けたまま倒されていたので、てっきりこれから植える樹を置いてあるのだろうと思っていたら、先日の台風7号の時に倒れてしまったものらしい。げげ、そんなに凄かったの?と今更ながらに思ってしまう。

 台風7号の日といえば、私はずっと会社の中にいて、窓の外を見ながらまるで他人事のように思っていたわけで、翌日になってからあちこちで被害が出ているのを新聞・TVで見て、結構な台風だったんだと気がついた体たらくであった。話に依れば、博物館で働いている人たちの中でも、電車の人は早退したりして大変だったようではあるが、今の私と言えば、どんなに雨が降ろうが、たとえ槍が降ろうが(笑)、会社から自宅へほぼ濡れることなく帰れてしまうせいか、そのへんの実感が無くなってしまっている。やはり通勤と言うものは必要だよなぁ、と感じざるを得ない(^_^;)

 そんな個人的なことはさておいて、琵琶湖博物館でも正面玄関近くに倒れていた樹だけでなく、色々と被害はあったようである。博物館の裏側、湖岸の芝生に降りて行く途中にある生活実験工房の建物でもなんか壊れたとか聞いたが、一番被害があったのは博物館周辺の樹木のようだ。考えてみれば、開館してまだ2年に満たないわけで、もともと何も無かったところへ植樹したものだから、まだまだ根の生え方が弱かったものもあったのだろう。


台風の傷痕1 台風の傷痕2
台風で倒された博物館西側の木々


 合間を見てちょっと博物館裏側に出てみると、博物館の裏手(北側)はさほどでもなさそうに見えた。“聞いたほどでもないなぁ”と思って西側(比叡山の見える方角)に行くと、“ひゃー、こりゃすごいわ”という感じになっていた。背の低い草木は、ほとんどなぎ倒されているような感じになっているのを始め、背の高い木々も斜めになっている。

 この辺は遊歩道から西(琵琶湖方面)を見ると、下方に湖岸の芝生、正面に比叡山が見ることが出来るのだが、以前はそれらの木々の間から見るような感じだったのに、今はほとんど樹に邪魔されずにサクッと風景が広がっている。なんというか、ウ〜ンという感じで言葉も出ない。

気象観測装置
博物館西側にある気象観測装置
 琵琶湖博物館は、琵琶湖岸の高台にあるわけで、それが(私が琵琶湖博物館の一番の良さと思っている)景色の素晴らしさにつながっているわけだが、台風直撃となれば当然それが逆に作用する。倒れた木々を見ていると、その時の風の凄さが間接的ながら感じ取れる。特に台風の場合、吹き返しの風の方が強く、博物館の北側の木々はさほど被害が無く、西側の被害が大きかったことが、台風の中心が通り過ぎたあとの南西の風の強烈さを証明している。

 で、その琵琶湖博物館の西側には気象観測装置があって、データーを常に取り込んでいる。今回の台風の際のデーターも取り込んでおり、特別に公式ページの方で公開されている(現在は削除済み)。瞬間最大風速が 36.8m/s 、平均最大風速が 26.5m/s 、最低気圧が 970hPa などとなっていますが、それ以上に公開されたグラフを見ると、台風の目が通り過ぎる前後の感じや吹き返しの方が強いことが良く分かります。

 とまぁ、相変わらず能天気なことを言っているわけですが、60本近い木々が倒れたとか聞いていると、ホントこの後どうするんだろう?などと思ってしまいます。これからも台風が来ないとは限らないですしね....ちなみに今日のフロアートークは学芸員さんのKさんだったのですが、今回の台風の件も織り交ぜて話されていました。植物化石もこういった嵐と無縁ではないようです。

 さて、そんな凄い台風のあともイマイチ天気が良くない日が続いているわけですが、博物館の方は相変わらず落ち着いた雰囲気が続いています。この23日の祝日でトンボの企画展も終了し、何かと一段落というところでしょうか。

選ばれた13作品
「くつの絵」応募42作品から選ばれた13作品。
 前回ふれました「くつが主人公の絵を描いてみよう!!」の作品選考ですが、1週間のあいだに273票の投票があり、応募作品42点から13作品がニューヨークのブルックリン・チルドレン・ミュージアムへ送られることが決まったそうです。もっともこのあとは向こうの博物館次第なので、実際にニューヨークで何点の作品が飾られるかは分からないそうです。琵琶湖博物館では、10月6日(火)から26日(日)までアトリウム(正面玄関先のホール)のエスカレーター脇にて、応募作品の展覧会をが行われるそうです。

 というわけで、夏場に行われた各種イベントも一段落していますが、10月になるとまた上記の展覧会やギャラリー展示「ワクワクたんぼ体験」などが行われるようで、常に何かやっている博物館になりつつあるのかなぁ、と期待してしまうところです。







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