Hotori Title 2

Vol. 51

98.08.12 (Wed.)



開館前に並ぶ人々
開館前から来館し、正面玄関前に並ぶ人々
 「いや〜凄かったねぇ」それが合言葉になるような今日の夕立。いや昼過ぎからだったから“午後立ち”(^_^;)。きっと、今日8月12日水曜日に琵琶湖博物館に来た人は(滋賀県南部の人も)「凄かったよねぇ」と、これを見て思ってくれているに違いない(笑)

 そんな今日は世間的にはお盆である。正面玄関を入ると、受付がいつもの左側だけでなく、右側にもできている(正確には右側は団体受付と総合案内であって、ふつうに来館する人はいつもの左側の受付を利用するようになっている)。インストラクターを統括するSさんに話を聞くと、やっぱりお盆対策だそうだ。そういえばインストラクターさんにも見慣れない人が数人いる。土日に応援に来るアルバイトのインストラクターさんたちだそうで、お盆期間の来館者の増大に対応するためらしい。

 たしかに開館前から正面玄関の外には多くの人が待っていた。う〜む、さすが夏休みというか、お盆というか。朝のうちは蒸暑いものの、結構良い天気だったこともあるのだろう。話によれば、9日の日曜日は7千人ほどの来館者があって、大盛況だったそうだ。今日も開館と同時にドッと人が入ってくる。これでも「まだ今日は少ないほうですよ」なんていうインストラクターの声を聞くと、ただただ大変だねぇ、と思ってしまうのである。。


午前中はまずまずの天気
午前中はまずまず良い天気だった....
 そんななか、子供たちのための展示室「ディスカバリー・ルーム」の担当であるA学芸員とSさんに会って、ホームページに載せて欲しいという原稿を頂く。ニューヨークの子ども博物館『ブルックリン・チルドレンズ・ミュージアム』が、小学生が描いた「靴」にまつわる作品を募集しているとのことだ。琵琶湖博物館でもその企画展に参加し、琵琶湖博物館でも募集するとのこと。

 琵琶湖博物館で募集した作品のうち、10作品がブルックリンに送られ、さらに選抜されたものが当地の博物館で展示されるほか、琵琶湖博物館に応募された作品は、10月に琵琶湖博物館で展示されるそうだ。募集対象は全国の小学生ということなので、興味をもたれた小学生の皆さん、もしくは保護者の方は、ぜひ参加してみてはどうだろうか?詳しくはこちらを見て欲しい。

 そんなこんなしているうちに昼を過ぎると、天気は怪しくなってきた。黒い雲が空を覆い尽くし、博物館の周りの木々がしなるほど強い風が吹き始めている。午前中は湿った空気が澱んでいるかのように全く風がなかったのに....雨は降ってないものの、いつ降り出してもおかしくない感じだった。

 さて、午後2時からはいつもどおり学芸員さんのフロアートークが行われるのだが、今日の担当は博物館の情報システム関連の管理者たるTさん。で、考えられたのがいつものようなフロアートークではなく、C展示室のネットワークケーブルの工事を公開しようというもの。う〜む、かなり大胆な発想というかなんというか....(^_^;)


ネットワーク公開工事
今日はフロアートークの代わりに<、ネットワーク工事を公開(^_^)
 そんなフロアートークの始まる直前、大粒の雨が降ってきた。夕立とか言うよりは、もう嵐のような様相である。博物館の周りの木々は強風でしなり、横なぐりの雨は窓を叩く。そういった感じである。そして雨で霞む先では、雷が落ちまくっている。思わず、私も見とれてしまうくらいで、多くの来館者も窓の外を見つめている。何度も琵琶湖博物館に来ているが、こんな状況は始めてである。っていうか、琵琶湖博物館に限らず、ここまで雷が落ちまくるのを見るのは久々だった。

 そういう状況だったせいもあって、Tさんのフロアートーク(?)というか、ネットワークの公開工事は人が集まっていなかったのだが、ちょっと周りの様子を見ていると、こりゃ館内が停電するかもなぁ、と思わずにはいられなかった。本館(?)とC展示室を結ぶ渡り廊下では、琵琶湖の方を見ると、湖面だかどこだかに頻繁に雷が落ちているのが見える。反対側(守山方面)を見ても、どこか同じ場所に何度も何度も雷が落ちているのが見える。ホント、雷を落ちるのをこんなに鮮明に、そして何度も何度も見ることができるとは....と思わずデジカメで撮ろうと思ったが、花火と同じくシャッタースピードを何秒にも落とせないFinePix700では無理なのは分かっていたので止めておいた。周りの来館者のなかには、カメラを雷に向けて撮影しようとしている人も少なくなかった。

 雷がそこまで落ちまくっているのに、湖畔の丘にド〜ンと立つ琵琶湖博物館に落ちないはずはないだろうし、たとえ博物館に落ちなくても、どこかに落雷して停電する危険性は高く、情報利用室あたりはUPS(バックアップ電源)もないそうだから、やばいんじゃないの?と思って行ってみたものの、情報利用室は外の嵐われ関せずの子供たちや家族連れで賑わっていた。「雷で停電する危険があるから、お客さん出して全部電源落としたほうが良いよ」と思ってはいても、さすがにこういう状況ではなかなか言えようもない。インストラクターさんに「落ちて停電するかもしれないから、その時はお客さんに出てもらって誘導して...」とアドバイスするくらいしかない。


嵐のような天気に 停電の中でも見学する来館者
朝とは一転、嵐のような天気に。 停電している中、見学を続ける来館者たち(C展示室)


 それだけ言い残して再びネットワークの公開工事をしているC展示室に戻ろうとした矢先、パッ!と館内の電気が一斉に消える。停電だ。悲鳴ではないけど何とも言えない声が来館者からあがる。外の天気が天気だけに停電すると、閉館後の黄昏時みたいな暗さが館内を覆う。それでも別にパニックにはなってないようで、情報利用室のお客さんたちも「画面が消えちゃったよ〜」と言ってるだけだ。

 すぐに自家発電により供給されているのであろう最低限の照明は点き、そして真っ暗になりながらも来館者が引き続き館内を見学していたりする。外は相変わらず風雨が強く、雷も落ちまくってるので、外へ出ることも適わないから仕方ないのだろう。それにしてもこういった事態ってのは、よくあるんだろうか?思わず近くのインストラクターに聞いてみたら「いや、停電は以前1回だけ、朝開館した直後くらいあっただけですよ....」って、そりゃその時も私は居たじゃないか〜。う〜む、なんてことだ(^_^;)

 少し経つと館内の電気も全て復旧し、天気の方もいささか空に明るさが戻ってきた。停電したときから3〜40分もすると、雨も小降りになり、強い風も止みつつあった。館内は再びいつもの感じになり、帰るのに足止めを食らってアトリウムで待ちぼうけていた子供会の団体も館外へ出ていった。


再び良い天気に
夕方には再び晴れ間が...
 4時を回ると、すっかり外は晴れつつあり、さっきまでの嵐はどこへやら。館内外も何事も無かったかのようだ。でも水族展示室では、大量の雨がなだれ込んできたところがあって、水掃きに大変だったところもあったそうだ。いやはや、全くお騒がせな夏の嵐だったようだ。







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