Vol. 47
ここまでデカくなった蚕が集まってると、はっきり言ってグロテスクですね。 |
といった個人的な話はさておき、半月ぶりの博物館は春の遠足シーズンも終わったはずなのに、なんだかんだで来館者は少なくない。学校でない一般の団体の来館が結構多いらしい。もうすっかり定番の観光スポットになって、団体ツアーのルートに組み込まれているってことなんでしょうね。「今度、御家族でいらっしゃってゆっくり見てみてください」そんなインストラクターの会話も結構耳にする。たしかにそう。団体のツアーで予定される1時間程度の観覧時間ではとても見切れないし、家族で来た方が面白いに決まってる。
学芸員さんたちが案内する視察の人たちのグループも未だによく見かける。開館してしばらく経っても視察の人が結構訪れると言うのも、琵琶湖博物館がそれなりに評判になっていると言う証なのかもしれない(よく分からないけどね)。こういった風景がもはや琵琶湖博物館の日常なんだろう。
蚕の繭。半分切って中の蛹を見られるようにしてあるのも展示していました。 |
そう考えると、サービス産業的な側面での博物館を考えた場合、単純に入札で業者を決めるだけでは計れないものがあると思ったりする。来館者にとっては、本当の案内役のインストラクターさんも、そうじゃない警備員さんも、きっと同じように写ると思う。遊びに行った場所での、その場所の職員の人の印象というのは、ある意味その施設の内容よりも強く記憶に残りがちだしね。
夕方4時ごろになると、インストラクターさんも「水族展示を見てない方は、お急ぎください」的な言葉を来館者にかけるのだが、警備員さんも見回りの道すがら、休憩所で休んでいる方々に同じような声をかけるのを何度となく見ている。その口調を聞いていると、インストラクターさんのかける事務的な言葉より、警備員さんのかける言葉の方が優しく丁寧に思えて仕方がならない....それは贔屓目だろうか?
....はっきり言えば、このところ案内役としては、慣れているインストラクターさんより警備員さんの方がプロフェッショナルだな、と感じる場面が多い。全員が全員、そういうわけではない。あくまで平均的に、そして私が見て感じただけ。ある種の博物館の日常をそこにも感じる。
さて、前回紹介したディスカバリールームの蚕たちは、半月ばかり経ってすっかり成長していた。半分以上はすでに繭を作っていたし、残りの蚕もでかくなっていた。もう見ていてあまり気持ちのいいものではない(^^;)。しかし実際のところ、繭化した蚕たちはどうするつもりなのだろう?糸を紡ぐとか言っていたけど....
戻る | Vol.46へ | Vol.48へ | トップページへ |