Vol. 32
朝、博物館の情報利用室に行くと、またまた怪しいものが...図書の人たちが、こういう動物のお面の本から切り抜いて作ったものでした。 |
情報利用室も夏休みの間は、朝から閉館直前まで子供たちがひっきりなしに「みぞっこ探検」や「化石を探そう」といったゲーム性の高いソフトをやっていて、まるでゲームセンターの雰囲気もあったが、今日はホントに静かだ。大人の方が静かに琵琶湖にまつわるビデオムービーをゆっくり見れる雰囲気になった。
本には作り方以外に“使い方”も書いてあって大爆笑。このサメのお面の使い方には被ったところの写真以外に、「獲物を狙うように突撃しましょう」みたいなことも書いてあります。 |
もうすぐ開館から1年、情報利用室のソフトウェアもできれば、そろそろ全面的に見直してみたい部分もある。懸案の公式ホームページもそうなのだが、「したい」と「できる」がなかなか一致しないから難しいけれど....ソフトウェアの動作が鈍いのが、子供たちに連打される原因ではあるけれど、ほとんどのソフトはディレクターを使っているから仕方ないんだけどね。なかなか悩ましい。
知事様御一行。これ以上は近寄れず....気の弱い私(笑) |
夕方近くに予定より大きく遅れて到着・見学されていったが、ちょっとしたイベントだしデジカメの写真にでも納めておくかと思って、インストラクターに「知事さん、もう来たの?」とか「知事さん、もう帰っちゃった?」とか頻繁に聞きまくっていたので、またまた馬鹿なことをやっているヤツと思われたことだろう(苦笑)。ま、いいけど。
肝心の写真の方は、遠目から一枚撮っただけだった。なにせ、お付きの人は多いし、学芸員さんもたくさんついて回っていたから、私なんぞがうろつきまわれる雰囲気はなかった(って、当たり前)。まぁ、学芸員さんにも「また、奴は何やってんだか」と思われたに違いない(苦笑*2)。こちらの方は“ま、いいけど”とは言えないが(^_^;;;
布谷学芸員によるフロアートーク。拡声器なしに静かに話されていましたが、十数人の方々が聞き入っていました。 |
ちょうどフロアートークの場所が、琵琶湖博物館の一つの目玉である富江家の展示(昭和30年代の生活の再現として、実際に使われていた家をそのまま移設したというもの)のところだったのだが、単に当時の生活様式を再現するだけでなく、今と違って当時は色々なものを再利用して「捨てるものがない」という生活だったということ、そして「里山」と呼ばれる人家近くの林に人手が入っていて(薪を取るとか)、そのために里山が保たれていたことなどを、展示全体として表現しているのだと聞いて、思わず「なるほど〜」と思ってしまった。
そう言えば、以前ここでフロアートークをしていた嘉田学芸員や脇田学芸員も同じようなことを強調していたのを思い出した。開館当初の企画展が「里山」の写真展だったり、博物館の広報誌「うみんど」にもそのことが載っていたが、説明そのものは分かっていても、それを展示として、博物館の一つのアピールとして強調する意味がなかなか分かっていなかった私だけど、何度となく聞いているうちに、その意味がやっと分かりかけてきたする。
C展示室2Fの目玉展示「富江家」。ある年代の人たちは、ここに来ると「昔はこんなのだったねぇ」と必ず言いながら見学されます(^_^) |
そう思うと、来館者の人にとっても、博物館の本当の意味を知ってもらうためには、何度か足を運んでもらうことが必要なのかもしれない。「また来たくなるところ」という点においては、それなりにクリアーしている博物館であり施設だと思う。入場料も安いしね。近郊に住んでいる人は、すでに何回か足を運んでもらっている人も結構いるに違いない。
開館して1年。これから博物館が本当にその意義を発するためには、そういうことを来館者に知ってもらう必要もあるのではないかなぁ、と自分を省みて思った今日のフロアートークなのでした....
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