Vol. 19
新しい企画展「博物館ができるまで」に入ったところ。う〜ん、地味というかなんというか... |
まぁ、予想していたよりは格好ついているな、というのが第一印象。“まるで学生の文化祭”というほど酷くはないんじゃないかな?とは思った。が、果たして琵琶湖博物館にふさわしいもので、かつ200円の追加料金を取って見せるに値するものかどうかと言われると、ちょっと....と思う。多少なりとも博物館に携わる者がこんなこと言っちゃあいけないのかもしれないけど、一来館者としての立場なら絶対200円の価値はないと言い切れる自信がある。そして200円取る取らないに関わらず、琵琶湖博物館全体から見ると一番見るべき価値の少ないところであるように思える。
学芸員の机を模したもの。これと同じ意図のものが、もっときちんとした形でA展示室にあります。それを見てきた人には、全く意味のないものでしょう。 |
それに今回の企画展示がやはりイマイチなのは、お金だけの問題じゃないとも思う。どうも見る限り「内輪受け」の感じが、かなりする。中に展示されているものには、常設展示で実際に展示されているもののミニチュアであったり、少し形を変えたものが結構ある。けれど実物がすぐ近くに、それも見学コースから言えば実物を見てきたあとにミニチュアを見たって仕方ないと思うのだ。「博物館ができるまで」というテーマ自体、内輪のネタばらし的な意味あいが強いのだけど、もうちょっと何とかできなかったかな、と思う。Q&Aみたいなものがあったりするのだけど、その質問自体が一般の人がするような質問ではなく、元々博物館の工事に携わっていた人しか知らなかったりする内容だったりする。
A展示室にある「ゾウのいる森」のミニチュア。「ゾウのいる森」自体が想像図というかレプリカみたいなものだから、それのミニチュアを展示しても....と思うのですが。ここで見られないもののレプリカならばわかるんですけど。 |
とまぁ、私自身も言いたい放題言って、こんなこと言ってると怒られるなぁ、と思わなくもない。噂によると(笑)、色々事情はあったみたいだし、ひたすら手作りで関係者の忙しさと苦労は並大抵じゃなかったは見てきているから、あまり酷くは言いたくはないんだけど、もうちょっと何とかならなかったのかなぁ....って思う。
何よりも問題なのは、全体的にテーマがなく、見るからに場所埋めのような感じで何かがおいてあること。「なんで、こんなところに、こんなものが置いてあるの?」。そう思うものが少なくないのだけど、かといってそれが説明されていない。なんとなく“置けばいいってもんじゃないでしょ〜”と言いたくなる。企画展の後半部分に、他の博物館の紹介があるのだけど、紹介されている博物館の特徴とか書いてあるわけでなく、その博物館の写真に土産物らしきものが置いてあるだけ。おそらくは視察などで行ったときに買って帰ってきたものを引っぱり出して置いたんだろうなぁ(苦笑)。なんか万事がこういう感じ。
お弁当なんかに付いている魚の形をした醤油の入れ物のコレクション。なぜ、ここにこんなものが?まぁ、意図と遊び心は分かるんですけど、一般来館者には説明もないし疑問だらけでしょうね。 |
本日のフロアートークは水族担当の秋山さん。水槽内で予想してなかった色々なことが起きているのを正直に話していて、なかなか面白いトークでした。 |
ちなみにピラニア君もいるのですが、「性質は比較的おとなしい」とか書いてあるので、水族担当学芸員のAさんに「あのピラニアは大人しい種類のものなんですか?」と言ったら、「ピラニアは映画にでてくるほど凶暴でもなんでもない」と言われちゃいました。なるほど〜知らなかった。「でも血の匂いに誘われてくるって言いますから、指の先をちょっと切って水槽に手を入れたら、ガブッ!と食いついてきますかねぇ」などと言ったら、呆れたように苦笑いをされるだけでした(爆)。
なんとかテトラ(^^;)。琵琶湖博物館には珍しい綺麗な見栄えのする魚たちです。 | ピラニア君。性質は比較的大人しいと書いてあるけど....血の滴る生肉を入れてみたいです(笑)。 |
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