SideB Again

湖畔の博物館へ、もう一度
Vol.4 「水族企画展『おもしろナマズ大発見』」 Page3

 

 企画展、水族企画展と回り、博物館内で小1時間ほどの時を過ごしてから外を見ると、青空が見え、日も差してきていた。さっきまで低く雲が垂れ込め、雨が降ってきて館内に走りこんだのは何だったのだろう?と思うくらいに、急速に天気が回復しつつある。

 水族企画展示室を出た後は、展示室内を見ることなく(先月も見たばかりだし)、アトリウムの方へ戻ってきた。そして図書室内の質問コーナーの方を見ると、以前から馴染みの学芸員M氏が担当として座っていたようなので、久々にお会いして挨拶がてら少々歓談する。

 M氏は今回の企画展の担当者の一人でもあり、最初の挨拶の後、「最近どうですか?」と聞くと「いや〜大変だった」と即答。確かに昔少し博物館に関わっていた頃に、企画展担当者の仕事具合をほんの少し窺い知ることはできたが、企画展一つを立ち上げることは本当に大変なようだ。

 そういう意味では、ここで企画展に対してやや批判的なことを書くのは十分躊躇われることではある。しかしそれではこのウェブサイトの前身である「琵琶湖博物館 Side-B」と同じになってしまう。色々な人の苦労を知ってしまったが為に、思ってることも書ききれなくなり、筆も鈍り、ついには更新も途絶えてしまったものに...

 だから敢えて、今回の企画展にも色々と思うところを書いているし、まだ書ききれてない部分も後日改めて書こうと思っている。もう琵琶湖博物館に全く関係のない人間だし、というところだけを拠りどころに、正直私が思ってることを書いていきたいと思ってる。

 それでもM氏に「また、SideB を復活させてくださいよ」なんてことを言われた日には、多少心苦しかったりもした(^_^;)。思うところがあって既に SideB は復活しようと作業し始めていて、実際仮オープンというところまできている。そしてM氏は、旧 Side-B を琵琶湖博物館の職員として最初に見つけて励ましてくれた恩人とも言うべき人でもある。

 「SideB は復活してますよ」「SideB は復活しますよ」。そんな言葉が喉まで出かかっていたが、止まってしまった。ちゃんと正式オープンとなってから、いつか言おうとは思うけれども、今はもう少し時間を...というところだ。そして愛想笑いで誤魔化してしまった...

雨も止み、いつしかすっかり台風一過の良い天気に。この素晴らしい眺めこそが、
琵琶湖博物館からの眺めであり、私の琵琶湖博物館の印象。
(琵琶湖博物館裏側の小広場、ベンチ付近にて)

 そんなちょっと後ろ髪ひかれるような思いを残して質問コーナーをあとにし、私はすっかり秋晴れとなった館外へ出た。博物館裏手の生態観察池を見下ろすベンチの前に立って、「この景色がやっぱり琵琶湖博物館なのだ」なんて思いながら。私にとって、様々なことが思い起こされる景色。私にとって、もはや心の中から消すことのできない景色。

 久しぶりにその景色をデジカメで写真に収めていると、携帯の着信音が鳴った。そろそろ次の予定に向かわねば。

 台風一過の素晴らしい秋晴れとなった琵琶湖を景色を心にも納めつつ、博物館をあとにした。

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